学生名簿に引き続き、学習院大学では「奨学金受給者リスト」がキャンパス内に掲示されていたことが明らかになった。
日本学生支援機構奨学金に採用された学生の一覧だ。確かに氏名は公表されていないものの、この資料とは別に掲示されている資料で「学籍番号と氏名の対応」が一覧できることから、どの学生が奨学金を受給しているかは容易に確認できる。
果たして、「奨学金を受給している学生の学籍番号」をキャンパス内に掲示することは個人情報やプライバシーなどの観点から適切と言えるだろうか。
やはり学習院大学の個人情報保護に対する姿勢を根底から疑わざるを得ない。
E-mailやポータルサイト「G-Port」などの連絡手段があるのだから、再履修などの連絡はそれらを個別に用いれば良いのではないだろうか。個人情報保護に対する大学の姿勢として、これは明らかに不適切だろう。
もっとも、現時点では改善されているようだが、それでも過去に不適切な個人情報管理があったことに変わりはない。一般企業などで同様の事例が発生した場合、通常であればステークホルダーに対して責任者が謝罪と説明を行う。しかしながら、現時点では未だに学習院大学によるステークホルダーへの謝罪や説明はないという。これはステークホルダーに対する真摯な姿勢とは言えないだろう。
学習院大学では「個人情報の拡散」が許されるようなので、この程度は「序の口」なのだろうか。